赤色立体地図に魅せられた社員の想いが起点
同社が開発を進めている、城好きのための城さがし体験アプリおよびプロジェクト「城ドコ」(商標出願中)。2026年3月に兵庫県限定でスタートし、全国にエリアを拡大している。
開発のきっかけは、地質や防災業務に携わっていた社員たちが、赤色立体地図の持つ「地形が透けて見えるような魅力」に深く惹き込まれたことにある。
国内には3万〜4万もの城郭が存在すると推定されているが、その多くは未確認だ。「城ドコ」は、赤色立体地図を活用し、未確認の城や遺構の探索と、城郭の魅力を伝えるプラットフォームとして展開している。アプリを通じてユーザー(城ドコ隊員)を募り、隠れた城を探しながら活動記録を共有するコミュニティの形成を目指す。
また、既知の山城の見どころ共有や、城めぐりを楽しむための機能の充実を検討している。ユーザーの投稿が、新たな文化財認定や学術的発見につながることも期待されている。
同社は新たなビジネス展開を進めている。短期的には「城ドコ全国版」への高解像度データの搭載や機能拡充を図り、2027年の本格稼働を目指す。将来的には、投稿コンテンツやユーザーの活動記録を充実させ、会員制課金ビジネスモデルの構築も模索している。
火山調査から防災・災害対策、歴史研究にまで
この「城ドコ」に不可欠な「赤色立体地図」は、2002年に同社によって開発された独自の地形可視化技術。これにより、小さな段差から広大な地形まで、縮尺(スケール)に依存せず直感的に凸凹の立体感を把握できる。
この技術はこれまで、主に国土交通省や自治体などの行政向けに、地すべりや崩壊地、火山の溶岩流の跡を調査する「防災・災害対策」の強力なツールとして活用されてきた。そして近年、この技術は城郭研究の分野でも注目を集めている。山城の曲輪や土塁、切岸などの遺構を詳細に把握できることから、従来は確認が難しかった山城の遺構調査にも活用されている。こうした成果が評価され、「日本城郭文化特別賞」を受賞した。
赤色立体地図はすでに「月の赤色立体地図」の作成など宇宙分野へも広がっているほか、アンコールワットをはじめとする東南アジアや世界各地の隠された遺跡調査など、国際的な文化遺産保護にも貢献している。
多方面でのビジネス展開を推進中
同社は環境省の「国立公園オフィシャルパートナーシップ」に認定されており、観光・インバウンド領域を含めた多様な分野での展開も視野に入れている。その代表例のひとつとして自社サイトでは日本百名山を3Dの赤色立体地図で俯瞰できるコンテンツを公開している。
アジア航測は、赤色立体地図という唯一無二の可視化技術をプラットフォームとし、行政向けサービスにとどまらない一般市民やグローバル社会を巻き込んだ、新しい空間情報サービスの未来を切り拓こうとしている。
アジア航測
城ドコWebアプリ:https://shirodoko-prod.web.app/
アジア航測Webサイト:https://www.ajiko.co.jp










