インフラを支える産業設備メーカー 日工 【6306・プライム市場】

「アスファルトプラント」国内シェア8割
世界トップ水準のコア技術武器に海外展開強化

日工は、道路や飛行場などの舗装に用いられるアスファルトプラントで国内シェアの約8割を握るリーディングカンパニーだ。生コンクリートプラントでも高いシェアを持ち、「世界を、強くやさしい街に。」のビジョンのもと、交通・建築・土木といった社会インフラを下支えしている。業績は好調で、前期の売上高、営業利益はともに過去最高を更新した。2030年度には売上高700億円、営業利益率10%の達成を目標に掲げる。
日工-中山 知巳

中山 知巳(なかやま・ともみ)

社長

1963年、神戸市灘区生まれ。芝浦工業大学工学部卒業。82年日工入社後、北海道・東北・東京・九州の事業所で勤務。2011年中部支店長、13年AP統括営業部長、19年事業本部長などを経て、25年4月代表取締役社長(現任)。

※モニターがずらりと並ぶ、日工のカスタマーサービスセンター内ショールームにて撮影

売上の7割を担う2本柱

日工の2026年3月期の業績は、売上高が493億円、営業利益が約31億円だった。このうち売上高の約4割を占めるのがアスファルトプラント(以下AP)関連、約3割を占めるのがコンクリート用のバッチャープラント(以下BP)関連で、これら主力2事業で全体の約7割を稼いでいる。

AP関連事業の主要顧客は道路舗装会社で、国内に約1000基あるAPのうち、約800基が同社製だ。設備価格は規模や仕様で幅があり、2億円程度から10億円超に及ぶ。10億円規模の工場では、年間約10万トンのアスファルトを生産しているという。

AP関連事業

砕石や砂などとアスファルトバインダーを高温で混ぜて、アスファルト合材をつくる「アスファルトプラント」を企画・設計・施工する

▲APとリサイクルユニットを融合した次世代プラント。省スペース化や安全性を向上させた

▲タイで稼働中のASEAN標準モデル。現地での購入品調達やメンテナンス対応が可能な仕様となっている

一方、BP関連事業の主な顧客は生コンクリート製造会社で、国内約3000基のうち約1000基の納入実績を持つ。生コンクリートを製造するBPのイニシャル投資は平均2億~3億円規模、大きなものでは4億円程度となる。出荷ボリュームは年間約5万~10万立方メートル(立米)が平均的で、地方都市で10万立方メートルを超えるような工場は大規模な部類だ。同社はAPのみならず、これらBPの国内稼働シェアでもトップの地位を確立している。

BP関連事業

大規模サイズからモバイル型まで、多様なコンクリートを製造する設備「バッチャープラント」を企画・設計・施工する

▲災害復興や狭い工事現場でも活用できるモバイル型BPは大型トラックに積載できる

▲生コンクリート用以外にも、二次製品用などで顧客のニーズに合わせた製品を提案している

APでは、常温では固まってしまうアスファルトを150度前後まで加熱した状態で出荷し、施工現場までおよそ90分以内に届ける必要がある。アスファルトを加熱して混ぜ合わせて運ぶには特殊技術を要するため、新規参入のハードルは高いという。中山知巳社長が話す。

「特に高速道路や飛行場などの施工現場では、工事期間中だけ現地に専用の機械を据え付け、終わればまた持ち帰るということもします。新設の高速道路や飛行場に関しては100%近くを当社が手がけています」

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