入院患者や介護入居者に 日用品をレンタル エラン 【6099・プライム市場】

独自開発の「CSセット」を全国展開
病院約8000施設の2割で導入

エランは、入院患者や介護施設の利用者などに、衣類やタオルなどの日用品をレンタルする「CSセット」のサービスを展開している企業だ。「手ぶらで入院」「手ぶらで面会」「手ぶらで退院」をコンセプトにして顧客は年々拡大。現在、全国2830施設で展開し、1カ月当たりの利用者数は49万人を超すという。同社はもともと寝具の訪問販売からスタートしてこのビジネスモデルを確立した元ベンチャー企業。2014年に上場を果たした。24年にはソニーグループのメディカル情報カンパニーで知られる、エムスリー(2413)の子会社になった。中期目標では、施設向けの同サービスを在宅領域にまで拡げることを計画しており「“CSセットのエラン”から“ヘルスケアのエラン”」を目指している。
エラン-峯崎 友宏

峯崎 友宏(みねざき・ともひろ)

社長

1972年9月生まれ、東京都出身。2003年エラン入社。11年取締役営業部長、21年常務取締役運営管理本部長兼常務執行役員、22年代表取締役社長、社長執行役員COO運営管理本部長、25年代表取締役社長 社長執行役員CEO(現任)。

介護施設向けも入れて契約施設は2830

レンタル平均利用は
2週間で7000円

自分や家族が一度でも入院した経験がある人ならわかるだろう。寝巻やタオル、歯ブラシ、コップなど入院中に使う身の回りの日用品の準備や管理は結構な手間がかかるものだ。特に入院期間が長くなると、洗濯や交換などが大変。家族が頻繁に来てやってくれれば良いがそうもいかない。むしろ近頃は誰も来られなくて入院患者自身でやらなければならないことも多くなっているという。同社はこうした日用品の手配を病院や介護施設での“レンタル”によって代行するサービスを全国で展開している。峯崎友宏社長が説明する。

「当社のレンタルは標準メニューで1日300~700円ですが、平均すると2週間の契約で大体、7000円のご利用という方が多いです。ご利用期間中は寝巻やタオルなどを何度交換していただいても構いませんので、利用されたお客様にはとても喜んでいただいています。また、実はこのサービスの導入以前は、病院の看護師さんなどが患者さんの家族に代わってお世話して大変だったんですね。ですので施設の方々からも、とても好評いただいています」同社は現在、北海道から沖縄まで27営業所を置く。全国47都道府県で1745の病院、1085の介護施設と契約し、このサービスを展開している。

施設での私物管理や
衛生管理に大きな効果

同社のCSセットは、病院・介護施設など利用者のいる施設と同社、そして施設と以前より取引関係にあったリネン業者の3者が連携してサービスを提供しているのが大きな特徴だ。

▲利用者・看護する側双方から好評な「CSセット」

下記のように(※図①)、まず同社がサービスの元請けになりながら、病院や介護施設に、入院患者や介護入居者にセットの利用案内と受付を代行してもらう。受付が済んだら、その情報に基づいて同社が利用者に請求をすると同時に、リネン業者に発注し、寝巻やタオルなどの施設への納入と交換時の洗濯を行ってもらう。サービス利用料金授受については、利用者から同社が直接受け取り、施設には業務委託手数料、リネン業者には洗濯代金などが同社から支払われる仕組みだ。ポイントになるのは、利用者との契約は同社が直接行うため、施設としては説明・受付を繋ぐだけで済むことだ。そして、もともと施設との取引を行っていたリネン業者の仕事を取ることもなく、むしろ業者の受注量は大幅に増やせる。いわば“施設・エラン・リネン業者”の3者がWIN-WINになるビジネスモデルなのだ。

「たとえば病院では、入院患者の私物管理がものすごく大変なんです。さらに衛生管理の問題です。今、患者さんの7割以上が75歳以上というデータもあります。そうすると家族もそうは見舞に来られないので、汚い話ですが中には便で汚れたズボンを1週間もバケツに入れたまま部屋に置きっぱなしなんてこともあるそうです。これがレンタルに切り替わることで、衛生環境が保たれるようになります」(同氏)

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