SAPに特化したスーパーコンサルを育成し 業績も勢いも伸張傾向が続く

 

企業の基幹システムは、会社の中枢を担うインフラである。会計、人事、生産、販売など企業活動の主要機能を統合して管理するため、システム刷新は企業経営そのものに影響を及ぼすプロジェクトとなる。こうした基幹システム導入を支援するコンサルティング企業が、株式会社ノムラシステムコーポレーション(以下、ノムラシステムコーポレーション)である。

 

登坂 祐一 執行役員  
Profile◉とさか・ゆういち   2000年4月入社。開発担当(エンジニア)としてキャリアをスタートさせた後、財務会計、管理領域の設計→導入PJアプリ担当→アプリリードと経験の幅を広げる。基幹システム(SAP)のプロジェクトに参画し、新規導入・刷新プロジェクトにおいて要件定義/設計/開発/テスト/移行/稼働後支援/保守運用 と 全フェーズに参画。主に製造業(製薬、電気機器、石油製品)、情報通信業、電力業のお客様の財務・経理部門に対する業務/システムコンサルティングに従事。2025年4月執行役員に就任。

 

内原 悠 経営企画室室長
Profile◉うちはら・ゆう
2014年7月入社。管理部財務経理グループに配属。IPO業務を経験。日々の経理業務から決算業務、金融庁および東京証券取引所提出書類の作成開示業務を担当。2018年4月より経営企画室も兼任。2025年4月経営企画室室長に就任。広報IR業務も従事。雑誌やCMなどメディア活動などにも力を入れている。

 

SAP特化戦略が 現在の事業モデルを形成

同社はERP(統合基幹業務システム)の世界最大手ソフトウェアであるドイツのSAP社製品を中心に、企業の基幹システム導入や業務改革を支援するITコンサルティング会社だ。これまでにNHK関連団体やENEOS、清水建設、JERAなど、多くの企業がERPを導入する際のプロジェクトに関わっている。

2025年12月期の売上高は33億2100万円、営業利益は5億8600万円、営業利益率は17・7%となった。なお、IT業界の営業利益率の平均は10%前後。

同社の事業基盤であるERP導入プロジェクトのコンサルティングは、単なるIT導入ではなく、企業の業務プロセス全体を見直すプロジェクトになる。そのため、IT知識や技術のみならず、取引企業の業務を理解する力も求められる。この事業を遂行するにあたって非常に大きな存在となるのが、SAP社製品に特化した「SAPコンサルタント」だ。

 

独自のソリューション開発で確固たる存在感

ノムラシステムコーポレーションの設立は1986年。2016年には東証JASDAQ市場に、現在は東証スタンダード市場に上場している。現在のビジネスモデルの基礎となったのは、2000年前後にSAP社製品を軸としたコンサルティング事業へ経営資源を集中させたことにある。

ERP導入は高度な専門知識が必要な領域であり、導入経験や業務理解の蓄積が競争力となる。同社はSAP領域に特化することで導入実績を積み重ね、ERPコンサルティング分野で事業基盤を築いてきた。

さらに同社は、多くの企業と取引実績を重ねることでオリジナルテンプレートを開発することに成功。特に人事領域における諸課題を解決することに導き、業界の中で独自のポジションを確立してきた。

 

独自の教育体制で SAPコンサルタントを育てる

ERPコンサルティング事業では、人材の確保が事業拡大の制約となることが多い。高度な専門性を持つ人材が求められるため、どれだけそのリソースを確保できるかが鍵となるからだ。ノムラシステムコーポレーションはこの課題に対し、SAPコンサルタントを自社で育成する体制を整えている。

SAP社製品を扱うコンサルタントは必ずしも資格が必要というわけではないが、同社は全員、資格を保有している。文系理系問わず潜在能力を持つエンジニア人材の発掘から行い、入社後6カ月かけて独自の研修体制を敷いて教育。認定試験には100%合格を果たしている。

資格取得後はOJTで現場経験を積み、さらに、PM(プロジェクトマネージャー)やPL(プロジェクトリーダー)など役割ごとに求められる成果物や責任範囲を明確にした育成制度も導入。より高度な知見を持つ人材育成のための仕組みを構築している。

ERP導入プロジェクトはチームで遂行されるため、PMやPLといったマネジメント人材の存在が重要となるためだ。同社はこれらの人材を計画的に育成することで、案件対応能力の拡大を図っている。

その結果、業界平均の離職率が7~8%の中、同社は約3%(2025年12月末時点)。その要因を同社経営企画室室長 内原悠氏は「自分のやりたいことができる、否定しない社風が影響しているのかもしれません」と話す。

また、SAP導入プロジェクト成功率は、同事業開始以降100%(検収・納品完了ベース)を達成。「性急に結果を求めるのではなく、着実に実力をつけることを重視しています。また、社長自ら社員一人ひとりとコミュニケーションを密にとり、困りごとがないか目をかけています」と内原氏。エンジニアの技術や経験の積み重ねに加え、「人」を大切にする社風も成功の要因といえるだろう。

 

 

ERP刷新の需要を背景に 拡大する市場に向かっていく

 

ERP市場では現在、SAPの新システム、次世代ERP「S/4HANA」への移行やERPのクラウド化が進んでいる。企業の基幹システム刷新需要は中長期的に続くと見られている。

同社はこうした市場環境を背景に、顧客と直接契約する「プライム案件」の拡大を進めている。従来は大手SIerからのサブコントラクター(下請け)案件が中心だったが、現在は約60%まで伸張。直接契約の増加により収益構造の変化も進んでいる。

2026年12月期は売上高38億円を見込む一方、人材採用や育成への投資を先行させるため、営業利益は5億3000万円(営業利益率14%)を計画。中期的には、プライム案件比率70~75%、営業利益率20~22%を目標としている。

ERP導入は企業の基幹業務に直結するため、導入支援には業務理解とシステム知識の両方が求められる。ノムラシステムコーポレーションは、SAPコンサルタントを自社で育成する体制を基盤に、ERP導入プロジェクトを支える存在として、拡大する市場の中でさらなる存在感を発揮していく。


読者のみなさんへ

DXの取り組みが加速する現状ですが、お客様の優位性のある仕組みやシステムを活かしつつ、さらに、期待する将来像を実現するには、技術、組織に関わる様々なハードルがあります。これを当社では、最先端のAI技術の活用とともに、お客様を引き込み、常に目的を見据えて行動し、最後までやり抜くコンサルタントの力で達成します。

当社は個性を大切にする社風ですので、各々が強みを高め合い、お客様を惹きつける魅力あるコンサルタントとなるべく切磋琢磨しており、私自身もそうあり続けたいと考えております。

執行役員 登坂祐一

 

所在地  東京都渋谷区恵比寿1-19-19 恵比寿ビジネスタワー4F

設立   1986年2月

資本金  3億2,783万円(2025年12月期決算時点)

事業内容
ドイツのSAP社が提供するERP(統合基盤業務システム)の導入支援を中心に事業展開。人事ソリューション分野においては国内でも高い評価を得ており、戦略的なコンサルティングから導入後の保守・運用までをワンストップで提供している。

 

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