M&A26社 鈴木社長「これまで失敗なし」

独立系システム開発会社のSYSホールディングス(3988)は、M&Aを成長戦略の柱としてグループ拡大を進めてきた。これまでに実施したM&Aは26社にのぼり、鈴木裕紀会長兼社長は「今のところ失敗はない」と語る。2026年7月期第2四半期(中間期)は売上高が過去最高を更新した一方、人材減少などの影響で利益は減少した。

SYSホールディングスの2026年7月期第2四半期(中間期)連結業績は、売上高76億1600万円(前年同期比11.5%増)、営業利益3億2200万円(同10.0%減)、経常利益3億6500万円(同3.5%減)、親会社株主に帰属する中間純利益1億8800万円(同9.4%減)となった。売上高は中間期として過去最高を更新した。

同社は製造業や金融機関、社会インフラ分野などに向けてシステム開発やITサービスを提供する独立系の情報サービス企業。DX投資の拡大を背景にIT需要は堅調で、新規案件の獲得や既存顧客からのリピート案件の受注拡大が売上を押し上げた。
同社はM&Aを成長戦略の柱としており、これまでに26社のM&Aを実施してきた。2022年7月期は2社、2023年7月期は4社、2024年7月期は4社、2025年7月期は3社と買収を重ねており、2026年7月期も1社の成約を予定する。近年は売上高2億円規模の企業については吸収合併方式で取り込むなど、グループ再編も進めている。

上場から約10年でグループ構成も変化した。SYS単体のグループ売上高に占める割合は、上場時の2017年7月期には約70%だったが、2026年7月期見通しでは約48%まで低下する見込みで、M&Aを通じてグループ経営が進んでいることがうかがえる。
鈴木裕紀会長兼社長はM&Aについて「今のところ失敗はない。のれん残高は5億4500万円しかなく、いかに高い値段で買っていないかということ」と説明。「価格1位で決めている会社はなく、2位や3位でも当社を選んでくれる企業に来てもらっている。のれんゼロでのM&Aの実例もある」と語り、「無理なM&Aではなく、出来る範囲で積み重ねていきたい」としている。
一方、利益面ではグループの事業会社5社で業績が低迷し、前期比で約1億2100万円の減収、予算比では約6400万円の未達となった。また、システム開発で活用する協力会社(ビジネスパートナー)の調達計画も未達となり、これらの企業でも退職者増加の影響が出ているという。

さらに技術者の退職増加により稼働人数は10年来で初めて前年を下回った。人件費増加やM&A関連費用なども利益を圧迫した。
同社ではグループ会社ごとに事業責任者を配置しており、46名の事業責任者のうち最年少は28歳、最高齢は77歳。40代までの経営者が46%を占めるなど、幅広い世代の経営人材がグループ経営を担っている。
同社は中期経営計画「SYSTarget2028」を推進しており、足元の課題を踏まえつつも計画通りの進捗を目指すとしている。


 
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