金融向け得意のシステムインテグレーター ソルクシーズ 【4284・スタンダード市場】

DXを専門とする企業15社の集合体
ストック型収益の拡大で利益成長図る

ソルクシーズは「DXで日本のビジネスを導く」を企業理念に、ソフトウェア開発やシステム開発などを展開するIT企業だ。連結15社では年商160億円の規模となり、金融業界を中心に幅広い顧客を有する。近年はオンラインストレージや自動車教習所向けシステムなど、ストック収入型商品の開発・販売も行っている。今後はストック型ビジネスを拡大し、SIビジネスと同程度の利益を獲得することを目標としている。
ソルクシーズ-秋山 博紀

秋山 博紀(あきやま・ひろき)

社長

1964年1月生まれ、埼玉県出身。87年トータルシステムコンサルタント(現ソルクシーズ)入社。2009年事業戦略室長。13年経営企画室長。15年取締役。20年常務取締役。23年代表取締役社長(現任)。

オンリーワンを目指す専門家集団
直請け4割で安定的収益基盤を築く

同社はソルクシーズ社と子会社14社で構成されるグループ企業だ。

その収益は「SIビジネス」と「ストック型ビジネス」の2つ。SIビジネスでは、各業種に特化したITサービスとソリューションをオーダーメイドで提供する。特に強みを持つのは銀行や証券、信販、生損保などの金融システムで、売上の60%を占めている。

「たとえば、本体のソルクシーズ社はクレジットシステム開発に強く、エフ・エフ・ソル社は銀行特化、コアネクスト社は投資顧問業向けなど証券バイサイド向けサービス開発を手掛けています。エフ社は金融・証券業界向けの市場系システムを担当するなど、それぞれが得意分野を活かして事業を展開しています」(秋山博紀社長)

SIビジネスでは、システム開発の上流工程におけるコンサルティングサービスも展開。企業のIT部門や情報システム部に特化したサービス、組込系ソフトウェアの品質改善コンサルティングなどを手掛け、幅広い顧客にサービスを提供している。 一方のストック型ビジネスでは、IoTやAI、高機能センサーなど最先端技術を活用した製品やサービスを利用料形式で提供する。Fleekdrive社による企業向けクラウドストレージサービス「Fleekdrive」、ノイマン社による自動車教習所向けシステムやeラーニングシステムの開発・販売など、多様な領域でサービスを展開中だ。

各社が専門分野に特化

一方のストック型ビジネスでは、IoTやAI、高機能センサーなど最先端技術を活用した製品やサービスを利用料形式で提供する。Fleekdrive社による企業向けクラウドストレージサービス「Fleekdrive」、ノイマン社による自動車教習所向けシステムやeラーニングシステムの開発・販売など、多様な領域でサービスを展開中だ。

「当社の成長戦略のひとつに掲げているのが『専門店化』です。各グループ会社が専門特化してオンリーワンを目指すことで、グループ全体の企業価値を向上させていこうと考えています」(同氏)

売上の約4割をクレジットカード会社や銀行、損保などエンドユーザーとの直接取引で得ており、残り約6割は富士通や日立など大手ベンダーとの間接取引となる。どちらも顧客との長期的な信頼関係を築き、安定した収益基盤を確立している。近年では子会社による海外進出も積極的に行っており、2024年12月期の売上高は160億4100万円(前期比1・0%増)と過去最高となった。

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