建設、自動車向けなど展開
輸入汎用品と差別化
同社のセグメントは、売上高全体の71%を占める「建設・梱包向」と、同29%の「電気・輸送機器向」の2つ。建設・梱包向では、国産釘生産量首位で40%以上のシェアを持つ。主に住宅建設・梱包業界向けに高機能釘を販売しており、大手住宅メーカーはじめ、2×4パネルメーカー、商社・問屋、金物メーカー、ホームセンターなど、約300社と取引がある。
電気・輸送機器向は主に子会社のナテック(埼玉)が展開しており、自動車部品・精密機器用ねじなどを製造。同事業では売上高の70%以上を自動車用が占め、近年ではEVやハイブリッド車での需要が伸長している。
創業は1901年、尼崎で岸本製鉄所としてスタート。44年には大建産業の一事業部門となり、49年の財閥解体では大建産業が呉羽紡績、伊藤忠商事、丸紅、尼崎製釘所へ分離されたことにより現会社が発足した。その関係で現在も伊藤忠丸紅鉄鋼が大株主であり、経営者も代々伊藤忠丸紅鉄鋼の出身者が務めている。
佐藤亮社長は2021年6月に就任。当時の同社は2期連続の赤字に苦しんでいた。
「就任当時、アマテイ単体では赤字でしたので、本体の改革をすぐに始めました。着手したことは大きく分けて『価格是正』『製造現場の生産性向上』『固定費削減』の3つです」(同氏)
その成果により、業績は22年3月期の売上高50億8400万円、営業利益1700万円、営業利益率0・3%から、25年3月期には売上高55億8300万円、営業利益2億3900万円、営業利益率4・3%に改善した。
佐藤社長によると、国内の釘市場は8割を輸入品が占め、その大半が中国製の汎用品だという。価格競争に押され、同社ではこれまで特許を持つ高機能品までも低価格で販売していた。一方で原料の高騰による価格転嫁の必要性があった。同氏は30年に及ぶデフレ下で値下げを続けてきた営業スタッフの意識改革を行い、製品に見合う価格として数十%の値上げを実施した。
生産現場では、従業員が複数ラインに柔軟に対応する多能工化や、自動運転の推進により、生産性を15%以上向上。また本社オフィスの移転、営業所や倉庫の統合、遊休資産の売却などにより、固定費を削減した。
翌年度の23年3月期にはアマテイ単体の赤字が解消した。
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