みやげ品卸国内首位級 タカチホ 【8225・スタンダード市場】

東日本に子会社12社展開、地元密着みやげを開発
“地域魅力創造プロデューサー”企業へ発展目指す

タカチホは、観光みやげ品の卸売業を中心に製造業や小売業、そのほか飲食事業や不動産賃貸業、温浴施設の運営などを手掛ける。本社を置く長野市を中心拠点に東日本に12の子会社を持ち、各地域に根差した地元密着の商品開発を強みとしている。長期ビジョンとして「地域魅力創造プロデューサー企業」を掲げ、2035年に売上高200億円達成を目指す。
タカチホ-久保田一臣

久保田一臣(くぼた・かずみ)

社長

1982年7月生まれ、長野県出身。2006年青山学院大学経営学部卒業、リゾートトラスト入社。08年タカチホ入社、16年取締役。17年代表取締役社長就任(現任)。25年経営企画本部長就任(現任)。

東日本に16カ所の配送拠点
取扱商品の総数は7900点以上

 タカチホは、全国の観光売店や商業施設などに向けて、みやげ品の商品開発や卸販売を行っている。同社の主事業は「みやげ卸売事業」で、売上高構成比は77・5%を占める。そのほかの事業別売上高は「みやげ小売事業」9・4%、「みやげ製造事業」2・6%など。また、「温浴事業」や「不動産賃貸事業」、「アウトドア事業」なども手掛けている。

2025年3月期の業績は、売上高85億3600万円、営業利益は4億3700万円と、みやげ品の卸売を本業とする企業としてはトップクラスの規模となる。

▲「アウトドア用品事業」では、長野県に直営店を展開

同社の強みは、長野市の本社を中心に東日本エリアに全16カ所の配送拠点を持つこと。そして、各地の商材を使用した地元企業との共同開発を行うことで地元密着の多様な商品流通を行っていることだ。12年に会社分割を行い、各地に展開していた営業所を子会社化。地域に根差した商品企画を行っている。

「当社は、全国の特産品を使っておみやげを企画し販売する事業の先駆け的企業です。販売する商品の種類は、菓子や調味料、漬物や蕎麦などの食品でほぼ構成されています」(久保田一臣社長)

▲同社が手掛けるおみやげの一例

▲自社保有のハイエースで商品を配送

現在同社が取り扱う商品総数は約7900点。それらの商品を全国約1500店舗のみやげ物屋や駅、SAや道の駅、旅館・ホテルなどの小売店に卸している。

取引先販売店には、各拠点の営業担当者が自社保有のハイエースを使用して、必要に応じて毎日から週2~3回の頻度で商品を配送する。正社員140人のうち、配送を行う営業担当者は約80人。1人当たり年間1億~2億円の売上をあげているという。

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