リユーストナーが主力製品 ケイティケイ 【3035・スタンダード市場】

オフィスの環境貢献数値化レポートが好評博す
ITソリューション事業拡大し事業転換図る

名古屋に本社を構えるケイティケイは、リユーストナーやオフィス製品の「サプライ事業」と、DX推進のための「ITソリューション事業」を展開している。サプライ事業では2024年から、トナーカートリッジの回収・追跡により、顧客企業の環境貢献度を数値化する独自レポートの発行を開始。サステナビリティへ関心を寄せる企業との接点が増え、顧客深耕に繋がっている。25年8月期からの新中期経営計画では、環境貢献を切り口としたサプライ事業の差別化と、ITソリューション事業の成長加速を目指している。
ケイティケイ-青山 英生

青山 英生(あおやま ひでお)

社長

1964年生まれ、愛知県出身。88年に慶應義塾大学経済学部卒業後、東海銀行(現:三菱UFJ銀行)入行。93年青雲クラウン入社、2004年同社代表取締役社長就任(現任)。10年ケイティケイ取締役に就任、12年同社代表取締役社長就任(現任)。

トナーカートリッジ再生販売トップクラス
全国約1万5000社に提供

分解から組立まで一貫生産
専用ECサイトでも販売

同社のメイン事業は、トナーやインクリボンなどのリユース品を中心に、オフィス用品を提供する「サプライ事業」だ。全国に18の営業拠点、生産拠点2カ所、物流拠点2カ所を展開する。

主力のリユース製品は、自社工場にてトナーや使用済みカートリッジの分解・クリーニング・部品交換・トナーやインクの充填、組み立てまで行うことで、純正品の約60%の価格で提供している。

トナー市場において、リユーストナーの出荷量は約25%を占め、そのうち同社のシェアは約7~8%。製品は営業による販売のほか、運営するオフィス向けECサイト「YORIDORI」でメイン商材として扱っている。

設立は1971年。金融機関や地銀へのATM用インクリボンの販売から始まり、リユーストナーやオフィス用品などに品目を拡大。それに伴い顧客数も増え、現在は200以上の金融機関をはじめ、公的機関や病院、企業など、全国におよそ1万5000社の顧客基盤を有している。

また第2の事業として「ITソリューション事業」を展開しており、OA機器を起点としたペーパーレス化や、ネットワーク環境・セキュリティ対策などの提案を行っている。

2024年8月期の業績は、売上高が前期比2・8%増の181億900万円で過去最高を更新。営業利益は同6・1%増の3億8300万円(営業利益率2・1%)となった。事業別売上高は、サプライ事業が79・3%、ITソリューション事業が20・7%で構成される。

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