東洋エンジニアリングでは、1960年台初頭よりインドでプラント案件に携わり、76年には同国に拠点を設立。以降、グローバルサウスにおいては、マレーシア、韓国、中国、インドネシア、ブラジルへと拠点を拡大してきた。事業領域も設計中心からEPC(設計、調達、工事)へ拡張し、ポートフォリオも肥料分野や石油化学分野を軸に発電や産業システム分野へ多様化。新興国の市場拡大に合わせ、各拠点も規模拡大と技術の高度化を進めていった。
インドは優秀なエンジニアの集積拠点となり、グローバル案件において設計の中核を担う。インドネシアでは肥料や石油化学のプラントの実績を基盤に、同国政府と連携し次世代エネルギーの地熱開発を推進。中国拠点は日系・外資の同国進出を支えるパートナーとして高品質な現場力が評価され、継続受注を確保している。
「当社では1970年台から、自立をテーマに各拠点と歩んできました。インドでは、大型案件は日本本社との協業を通じたOJTでノウハウ移転を進めつつ、中小案件は現地主導で完結できる体制を整備。その過程で、当社の事業運営を理解したマネジメント層や設計人材が育成・蓄積されました。現在インド拠点は従業員2000名規模ですが、日本からの派遣は5~6名にとどまっています。権限委譲とプロジェクト管理の高度化を通じ、事業運営の現地化は一定の成熟が進んできています」(磯村宏執行役員)
1960年台から海外展開スタート
グローバル連携で更なるマーケット拡大へ
「各拠点に対しては一方的なトップダウンではなく、現地メンバーの判断を尊重する運営を続けてきました。各拠点は成功体験を重ねながら、社会貢献とTOYOで働く意義を実感しています。この好循環を通じグループの文化が醸成されていると感じています」(同氏)
各拠点は数十年の月日を掛けてTOYOとしての基盤を整備し、ローカライズした運用によって独自の競争力を高めてきた。同時に、拠点間連携によるグローバライズも進めている。成長余地の大きいグローバルサウスで自走型組織を既に構築している点は、同社の競争優位性と言えよう。
「今後の成長に向けた焦点は、各拠点が従来型EPCの遂行を通じて培ってきた知見と基盤の応用にあります。市場環境や社会的要請の変化を見据えつつ、次のビジネスへのスケーリングや隣接領域への展開がグループとしての重要なテーマです。マーケット拡大に向け、周辺国を含む地域ニーズの把握と新たな事業機会の獲得を連携して進め、中長期の成長に向けた布石を着実に打っていきます」(同氏)









