サラダ料理で世界一になる
同社が掲げる「サラダ料理」とは、食材・調味料・食文化をかけあわせ、食材の美味しさを存分に引き出した料理のこと。同社では煮物などによく使われていたごぼうやかぼちゃ、豆などの食材をサラダにして世の中に新たな食べ方を提案するなど、サラダの可能性を広げる提案をし、成長してきた。今後もサラダ料理を進化・発展させ食文化を醸成し続け、世界に広め、サラダ料理のリーディングカンパニーとなることを目指している。
※「サラダ料理」はケンコーマヨネーズ株式会社の商標登録です。
社内全体で連携し商品開発
依頼数は年間500以上
Q1:開発部の人員は?どのような開発をしているのですか。
開発部 西尾由香(以下西尾) 開発部にはマヨネーズやドレッシング、ソースなどの調味料を開発する部署と、サラダやフィリング、和惣菜を開発する部署があります。また、他にもタマゴ加工品やフレッシュ総菜を開発する部署もあります。部員はほぼ理系出身で約40名(25年8月末時点)です。私が属するサラダやフィリングの開発部署では、様々な業態のお客様から年間500~600の「課題」をいただいています。
Q2:ケンコーマヨネーズにおける「商品開発」とは。
西尾 お客様からの依頼である「課題」を具現化すること、価格・納期など条件面のクリア、美味しさの追求は大前提ですが、商品開発は部署単独で完結する仕事ではありません。開発した商品は月間数トン~数十トン単位で製造・出荷することになりますので、必要な原料の調達や安定生産が可能かなど、原料調達・生産・品質管理・流通・販売など、いろいろな部署と連携して取り組んでいます。
Q3:商品開発で大切にしていることは。
西尾「食を通じて世の中に貢献する。」という当社の理念に基づき、「最後に商品を食べるお客様と、使用してくださるお客様がどうしたら喜んでくださるか」を一番に考え、先程お話したように様々な部署の担当者と連携し、「課題」の条件をクリアし、できるだけ理想に近い形を実現できるように取り組んでいます。
毎朝の試食会で受け継ぐ
技術と「美味しさ」
Q4:長年にわたって商品開発力を磨き、発展させてきたケンコーマヨネーズ。それを実現させている取り組みとは。
西尾 開発部の日常業務に、毎朝の試食会があります。数名のセクションに分かれて前日に取り組んだ「課題」を持ち寄り、実際に試食するものです。見落としたポイントがないか互いに確認したり、新しい試みを共有したりなど、キャリアの年数に関係なくフラットに意見を交わしています。 食品を扱う上で味は重要ですが、「美味しい」は個人の主観に委ねられますので、試食会は当社においての「美味しい」を擦り合わせ、技術を受け継いでいく役割を果たしているとも言えますね。