東洋エンジニアリング 【6330・プライム市場】

地熱の力を新技術で引き出す
2050年カーボンニュートラルに挑む

1961年創設の総合エンジニアリング会社。祖業のアンモニア・尿素のほか、石油やガス、発電など幅広い分野を対象に、世界60カ国以上で産業プラントの設計や調達・工事などを手掛ける。

同社は生産工場であるプラントを設計・調達・工事する「プラントエンジニアリング」における業界御三家の一角だ。祖業からの尿素合成技術と、要素技術を社会実装に導く共創エンジニアリングを基盤に技術を発展させ、世界60カ国以上で発電所、石油精製設備などのエネルギープラントを建設してきた。「エンジニアリングで地球と社会のサステナビリティに貢献する」というミッションのもと、カーボンニュートラル社会実現に向けた地熱・水素・グリーン燃料などの次世代資源開発や、バリューチェーンの構築に取り組んでいる。
東洋エンジニアリング-西澤 勝弘

西澤 勝弘(にしざわ・かつひろ)

カーボンニュートラル本部長

2004年入社、ソリューションマーケティング部長やバリューチェーン事業投資推進部長を経て、2025年に現職に着任。

同社が中期経営計画2021~2025で戦略の一つに掲げる「新技術・事業開拓」では、環境・エネルギーを重点領域に定め、地熱発電や燃料アンモニア、再生可能代替航空燃料、グリーンメタノールなどによるカーボンニュートラルへの貢献を目指している。

「新技術・事業開拓」に取り組んでいるのが、営業統括本部下にある「カーボンニュートラル本部」だ。複数の事業テーマの1つとして地熱発電開発を進めている。地熱発電とは、地中の高温の蒸気と熱水を掘り出し、その蒸気で発電する方法であり、太陽光や風力と異なり、天候に左右されない「安定した再エネ電源」として日本国内でも注目されている。

365日24時間の常時発電が可能なため、「2050年カーボンニュートラル」の実現においてもベースロード電源のクリーン化で大きな役割が期待されている。

▲インドネシア地熱発電所(35MW、一般家庭約8.5万世帯分の年間消費電力量相当)

「我々も、安定再エネとしての可能性に注目して、有望な技術と位置付けています。日本は地熱の資源量が豊富で、世界で3番目に多い地域です。新技術を使い事業展開を進めたい」(西澤勝弘氏)

インドネシア子会社は地熱発電所の建設実績を複数有しており、現在も3件を遂行中だ。25年9月には、東洋エンジニアリングと最先端地熱開発をしている米国企業が、次世代型地熱システムのアジア太平洋地域での共同展開契約を締結した。

クリーンなベースロード電源として期待大
尿素から現在に繋がる技術の系譜

地熱開発には、地下数千mの掘削技術と地上設備の双方が必要となる。国内では珍しく、同社はその両方に精通しており、石油掘削で培った40年以上の技術の蓄積と、世界中で3000基以上のプラント建設実績を持つ。

同社では、祖業の尿素合成等の技術を基盤に、低炭素社会の実現に向けた新分野へと時代のニーズに即して技術と事業を発展させてきた。現在脱炭素化分野だけでも、廃プラリサイクル、グリーン水素、CO2の資源化などの「低炭素技術・循環型社会」、省エネコンサルティング、デジタルプラントなどの「デジタル技術・分散型社会」、再エネ発電などの「社会インフラ」、メタンハイドレートなどの「資源開発」、メタノールやアンモニアを代表する領域にまで広がっている。

「我々が持っているコア技術の辺縁にある可能性にいち早く目を向け、それを次のビジネスの芽として捉え、技術開発と事業化を継続してきたことが、当社の現在に繋がっています。要素技術を当社の知見を用いて1から10へ、そして50、100へとスケールアップさせ、社会実装まで繋いでいくことが当社のエンジニアリングの真髄です。こうした取り組みを可能にしているのは、グローバルなエネルギープレイヤーとの継続的なビジネスと、数十年にわたって蓄積してきた設計・調達・工事の知見に他なりません」(同氏)

地球規模のエネルギー転換が進む今、 その実現を最前線で支えるエンジニアリングの力に、注目が集まっている。

東洋エンジニアリング(6330・P)

本社
千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目1番地 幕張テクニカルセンター

https://www.toyo-eng.com/jp/ja/

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