ニフティライフスタイル 【4262・グロース市場】

人生100年時代を見据え、情報提供企業から意思決定を支える企業へ

ニフティライフスタイルは、2025年5月に新たな中期経営計画を発表した。その中で2030年3月期に向けた新たなビジョン「『人生100年時代の意思決定』を支える企業へ」を制定。これまで同社は、複数の不動産情報サイトに掲載された物件を横断的に探せる「ニフティ不動産」や、全国の日帰り温浴施設情報を検索できる「ニフティ温泉」等を運営し、生活者が比較・検討しやすい環境を提供してきた。こうした情報基盤を強みに、次のステージではAI時代における“幸せな意思決定”を後押しする存在へと進化を目指している。
ニフティライフスタイル-成田 隆志

成田 隆志(なりた・たかし)

社長

1977年5月生まれ。神奈川県出身。2002年、ニフティ入社。18年、ニフティライフスタイル代表取締役社長。19年、ニフティライフスタイル代表取締役社長兼社長執行役員(現任)。

AI時代に問われる企業の価値

「人生100年時代と言われる中、選択肢も増え、変化もますます速くなっています。AIが簡単に答えを出してくれるようになった今こそ、問われるのは自分や家族にとって本当に納得できる選択ができるかどうかだと思います。たとえ最短距離でなくとも、人生観や価値観に基づく“幸せな意思決定”ができるのは人間だけです。だからこそ、その支援ができる企業になりたいと考えています」(成田社長)

これまで膨大な生活情報を整理・提供する強みを築いてきた同社。従来は、膨大な情報を網羅的に検索できること自体に価値があり、同社は多くのサービスでその価値を具体化してきた。主力事業の「ニフティ不動産」は、複数の不動産情報サイトに分散している物件情報をまとめ、詳細な条件や設備情報まで網羅的に把握できる環境を提供している。さらに、情報は1時間ごとに再加工・再整理され、常に最新の状態を維持。こうした利便性の高さを追求し、ユーザーの「選択しやすさ」を支えている。

また、全国の日帰り温浴施設情報を探せる「ニフティ温泉」も運営し、利便性の高い比較・検討環境を提供してきた。こうした仕組みにより、同社の主力サービスは20年以上にわたり多くの生活者に支持されてきた。

しかし、AIが答えを出せる今、単に情報を集めるだけでは十分ではないと成田社長は言う。「利用者が膨大な情報から最適な選択肢を整理し、納得して意思決定できるようサポートする『意思決定支援企業』になることを目指します」。

LIFEとWORK、
両面で広がる意思決定

 新たな中期経営計画では、「人生100年時代においては、ライフスタイルとワークスタイルの双方の充実が幸福度に大きな影響を与える」との考えのもと、二つの事業領域を新たに設定した。ライフスタイル領域では、これまでの住まい(住宅関連)とウェルネス(温浴施設など)からライフプランへと視野を広げ、単なる「探す(サーチ)」に留まらず「相談(アドバイス)」へ提供価値を高める方針だ。専門家やAIを活用し、24時間365日、個々のニーズに応じた情報整理と意思決定支援を行うことで、利用者が暮らしや働き方を納得して選べるよう後押しする。

ワークスタイル領域においては、人手不足が進む販売・マーケティング、バックオフィスなどの領域において、働く人や企業の意思決定を支援する。ライフとワークの両面で、利用者に「納得の選択」をもたらす存在として、ニフティライフスタイルは新たな価値を創造していく。

これまでユーザーに「検索」という形で“選択しやすさ”を提供してきた同社。本質は変わらず、今後は意思決定支援へと進化する。

(4262・グロース)

本社所在地:東京都中野区
設立:2018年 資本金:1,262,565,025円(2024年12月末)
事業内容:行動支援サービス事業(LIFE STYLE領域・WORK STYLE領域)

https://niftylifestyle.co.jp/ir/

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