医師マッチング
累計130万件超
同社は東京大学医学部附属病院の医師の互助組織を母体に、現在、医師7万人をはじめとする医療従事者26万人の登録会員を有するプラットフォームを構築している。
2020年12月期の売上収益は前期比3.4%増の25億6200万円、営業利益は同205.2%増の2億6400万円。エリアを首都圏から関西、福岡などに拡大、また売上の9割を占める医師の人材事業が伸長し、過去最高の売上収益を達成した。
主軸の「Gaikin(ガイキン)」は、単発の院外勤務(外勤)を希望する医師会員と、それを求める医療機関などをつなぐマッチングサービスだ。年間14万件、2000年のスタートから累計130万超と日本最大級の件数を扱う。医師の働き方は大学病院などの正式な所属の他に、空いた時間に複数の病院で働く「外勤」が一般的だ。それは臨床経験を積んだり、偏在する地域医療を守る意味があったりするが、患者の急変などで勤務シフトの変更が常態化する医業では「午後から呼吸器専門医師が欲しい」「夜直に胃カメラを扱える先生を」など、緊急かつ専門性の高い求人情報が日々飛び交っている。その中で相応しい医師を見極め、迅速に紹介するには知識と経験が必要で、模倣困難性が極めて高い事業だ。
「人材ビジネスは転職斡旋をイメージする方が多いのですが、当社は不足するドクターを仲間同士で融通し合うという考えによります。『他の病院に先生を引っ張る』ような、病院と敵対関係にはありません」(小川智也社長)
医療従事者の登録料はなく、医療機関からマッチングごとに医師の報酬(時給×勤務時間)に対する手数料を得ている。
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