知られざる地方発の成長企業9選

知られざる地方発の成長企業9選

寿スピリッツ
(2222・P・鳥取県米子市)

「プレミアムギフトスイーツ」の地位を確立し
好立地と高価格帯戦略で利益率約24%の高収益を実現

山陰地方の鳥取県米子市に本社を持つ、土産菓子大手の寿スピリッツが高収益を実現している。2025年3月期の売上高は723億円、営業利益は176億円で経常利益率24・4%と、高い収益性が際立つ。

高収益を支える要因は2つある。第1に、手土産用途に限らず、イベント利用や自分へのご褒美を目的とした「プレミアムギフトスイーツ」の創造に注力、ブランド価値を継続的に成長させることで、それに見合った価格帯を実現している点だ。

▲看板商品の「ドゥーブルフロマージュ」をはじめ各種ケーキなどを取り揃える

ルタオの代表商品「ドゥーブルフロマージュ」は1箱2268円、佐世保銘菓「九十九島せんぺい」8枚入は756円と高価格帯に設定されている。

第2は、好立地を狙った店舗展開だ。激戦地である東京駅エリアだけでも、グループで12店舗を展開する。なかでも「COCORISグランスタ東京店」は東京駅限定スイーツ売上ナンバーワンを6年連続で達成した。

▲期間限定出店も含め、全国各地のデパートや空港などで販売(写真はCOCORISグランスタ東京店)

ターミナル駅の駅ビルや百貨店など、人流の多い好立地に集中的に出店してきたことも奏功している。もっとも同社の強みは立地戦略に限らない。店舗と製造ラインを最小単位とし、現場チームが主導して品質や効率、販売手法を磨くことで、高収益につなげている。

傘下には「ザ・メープルマニア」を手がける中核企業シュクレイ、北海道の「小樽洋菓子店ルタオ」などを抱えるケイシイシイ、長崎の「九十九島せんぺい」を展開する九十九島グループを含め、計17の子会社がある。

▲大きな塔のような姿が特徴的なルタオ本店の外観。上階には喫茶室や展望室も

ショップブランド店舗数は国内135店舗、海外ではFC含めて31店舗を展開。生産拠点数は11にのぼる。

同社は1952年、米子市に設立した寿製菓が前身。観光土産菓子の製造・卸売事業に進出し、「因幡の白うさぎ」の販売をはじめ、西日本を中心に販売子会社を設立して現在の土台を築いた。93年には大型販売施設を開業し、製造・卸売から製造小売へと事業モデルの変革を図ることで高粗利率経営を実現。2006年に寿スピリッツに社名変更した。

原材料費の高騰やインバウンド低調に左右されない経営を維持し、中長期目標として30年3月期に経常利益率30%、経常利益350億円を掲げている。

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