高付加価値サービスで挑む
次世代の稼ぐ力創造
「この中期経営計画の期間で、高付加価値サービス拡充への投資をします。それが実ることで、結果として高いROICになるということです」(角田浩司社長)
白銅は、2031年度をゴールとする長期ビジョンを描いており、その全体像を“HOP・STEP・JUMP”の3段階で描く。今回の中計(25〜27年度)は「飛躍への準備期間」となるSTEPの位置づけで、収益構造の強化に本格的に取り組むフェーズだ。
白銅は非鉄金属や鋼、プラスチック材料の専門商社で売上構成比では、アルミニウムが61・5%と最も高く、以下、ステンレスが19・0%、伸銅品が14・3%、その他が5・2%と続く。なかでもアルミは、自動車や航空機などの軽量化ニーズを背景に、成長が期待される主力素材だ。
同社は、流通業の枠を超え、自社物流センターを兼ねた工場で切断・加工・配送を一貫対応。1本・1枚・1グラムから対応できる小口体制に加え、ECで24時間365日対応できる利便性から「材料屋のAmazon」とも呼ばれる。
24年度の業種別売上構成比は、半導体・FPD製造装置向けが40・6%で最も高く、以下、工作機械向け16・0%、OA機器9・4%、自動車5・4%、航空・宇宙関連が4・5%だ。こうした事業構造をふまえ、新たな中期経営計画では、最終年度となる27年度に売上高1041億円、経常利益60億円、ROIC14・0%を目指す。外部変動に左右されにくい基盤づくりに向けて、高付加価値サービスへの投資を継続する方針だ。
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