企業のサステナブル経営をサポートし持続可能な社会実現に貢献する

リユーストナー起点に環境負荷低減する
「サステナブルパートナープログラム」
リユーストナー販売事業を主力とするケイティケイは現在、顧客に対し「サステナブルパートナープログラム(SPP)」を提案、中小規模企業を中心とした全国約1万5000社に対し、サステナブル経営を支援している。顧客企業にとっては、環境負荷の低減と、業務効率化を同時に達成できる取り組みとして注目を集めている。
多くの企業は工場などで、CO₂削減には大規模な取り組みが進んでいるが、オフィス内で環境貢献度は殆ど数値化できていないというのが現状だ。大企業と取引する中小企業は今後、ますますサステナブル経営が強く求められてくる。にもかかわらず、その取り組みは進んでいるとは言い難い。SPPは、こうした企業に向けた、リユーストナーを起点とする顧客参画型の持続可能なサービスだ。
同社のリユーストナーは、純正品の使用済みカートリッジを繰り返し再利用することで、廃プラスチックの排出を抑制し、SDGsに貢献する製品。使用済みのカートリッジをリユースすることで、1個当たり、廃プラスチック量を約0・4kg、実質CO₂排出量を約0・8kgの削減が可能だという。製品は同社が運営するオフィス向けECサイト「YORIDORI」でも販売している。
廃プラスチックの削減量や実質CO2削減量を可視化
SPPは、顧客がトナーの使用開始時に製品にあるQRコードを読み込むだけで、在庫補充の注文や使用済みカートリッジの回収依頼を自動化できる仕組み。これにより顧客の業務効率化に繋がるほか、トナーカートリッジの完全回収・追跡が可能になる。
使用したトナー数をもとに、同社では顧客ごとに廃プラスチックの削減量や実質CO₂の削減量といった環境貢献値を可視化し、レポートとして発行する。こうした仕組みを利用することによって顧客は、環境貢献度を数値化して自社の発行物などでPRすることができる、という訳だ。
実際、同プログラムに参画した企業は、1年間で「廃プラスチック量29・633kg」「実質CO₂量57・779kg」削減に成功し、レポートを通じてサステナブル経営をPRしているという。
「ITソリューション事業」強化
「サプライ事業」とのシナジーで
ケイティケイは1971年創業。〝事業活動と経営戦略の中心にSDGsの理念を据え、持続可能な社会の実現に貢献する〟をサステナビリティ基本方針とする。
同社の事業領域は、トナーやインクリボンなどのリユース品を中心に、オフィス用品を提供する「サプライ事業」、OA機器を起点としたペーパーレス化や、ネットワーク環境・セキュリティ対策などの提案を行う「ITソリューション事業」。つまり同社の事業は〝サステナビリティに資する行動そのもの〟だ。
「サプライ事業」の中心となるリユーストナーの製造拠点である駒ケ根工場では、再生エネルギー活用などにより、ゼロエミッションを達成、障がい者雇用も実現している。中期経営計画「GrowthPlan2027」にて、売上高200億円、営業利益6億円、ROE10%以上を数値目標として掲げている。
「ITソリューション事業」を成長事業と位置付け、基盤事業である「サプライ事業」で築いた顧客との関係性を活かし、シナジー効果を期待する。SPPはその大きな武器となる。
また、株主還元においては、連結配当性向30%を目途に、戦略投資とのバランスをとりつつ、安定的・継続的に実施。1株当たりの年間配当額は、19年8月期の11円から連続配当を実現し、25年8月期は17円を予想している。